雨漏りのなぞ?
雨漏りとは、雨水が建築物のどこかから
漏れ出し家の中に滴り落ちてくることです。
雨漏りと聞くと、屋根を思い浮かべる方が
多いかもしれませんが、現在では屋根材や
工事技術の開発もあり、屋根よりむしろ
壁や窓のサッシ、壁を貫通する給排水管の
隙間から水が浸入するケースも
少なくありません。
屋根をつたって滴り落ちてきた雨が壁の
欠損箇所から侵入してきた場合、
その侵入箇所と内部で沁みができている
箇所が離れている場合が多く、専門知識が
あってもなお欠損箇所の特定は
とても難しいです。
さらに、水が滴り落ちた箇所はあるにも
かかわらず、どこにも外部に欠損箇所が
見つからず、最終的に雨漏りではなく
「漏水」または「結露」が原因だったという
ケースもあります。
「漏れているものが雨水ではない」ということです。
たとえば、洗面所や浴室、建物内部の水道管・
エアコンの排水管に欠損があり、そこから水が
漏れだしている等です。
水の使用がないときにメーターが回っている、
いつもと使っている水の量は変わらないのに、
水道料金の請求額が高くなったという場合は
漏水の可能性が考えられます。
「結露」は適切な換気で防ぐ
外部に欠損があるわけでも、水道管・排水管
に欠損があるわけでもない。
でも、雨漏りらしき箇所があると言う場合
は結露かもしれません。
結露は、あたたかく湿った空気が冷たいもの
に触れたとき発生します。
空気が冷たいものに触れたと言っても水蒸気
の量が少なければ結露は発生しません。
つまり、原因となる水蒸気を控えることで
結露を防ぐことが出来ますが、ストーブを
使わないの制限を受けることになる上に、
人間もまた水蒸気を発生させます。
本当に結露対策で必要なものは、適切な換気です。
寒いからと部屋を一日中締め切っていたり、
共働きのため昼間に家を締め切っていたり
していませんか。せめて、就寝前に換気をして、
水分の少ない外気と入れ替え、室内温度を
下げることで結露は生じにくくなります。
雨漏り5つのよくある原因
○屋根の壊れた部分から
技術が発達したと言っても、直接雨風を
受ける屋根のダメージは大きく、
屋根スレートのヒビ、漆喰の崩れ、
瓦のずれなどから雨漏りが発生する
ケースはいまだに多いです。
そもそもの原因としては、台風・地震に
よる外的要因によるものと経年劣化が
あげられます。
○窓枠と防水シートの隙間から
外壁の水が浸入する個所としてかなり多いのが
、窓枠と防水シートとの隙間です。
基本的に、雨水などは外壁の表面を流れおちますが、
経年劣化によるひび割れや縮んだシーリングの
わずかな隙間から雨水が浸入してくる場合があります。
それ以上の侵入させないために防水シートが
張られていますが、施工不良や経年劣化に
よって窓枠と防水シートの間に隙間ができると
そこから雨水が浸入してしまいます。
○給排水管から
給排水管も窓枠と同じように外壁と
防水シートを貫通しているので、
そこに隙間があると雨が浸入する
原因となります。
○バルコニーの防水ヒビから
屋根と同じく雨風にさらされる上に、
人の出入りがある分、防水塗膜が擦り
切れやすく、ヒビなどのダメージが
屋根や外壁よりも早くあらわれます。
さらに、バルコニーにある排水口が
詰まっていると雨水が流れていかず、
小さなヒビなどから建物の中に侵入
してくる場合もありますので、
要注意です。
○天窓から
昔に比べて随分と天窓も進化し、
雨漏りしにくくなってはいますが、
それでも通常の窓ですら雨漏りする
のですから、可能性が0とは
言えません。10年前後を目安に
コーキングが劣化してひび割れていたり、
縮んでいないか調査したり、
場合によっては塗り替えることが
大切です。
以上のように、雨漏りだけでは
ありません。あせらずに、施工業者さん、
設計事務所さん等にご相談して、
早急な対応をして下さい。