階段の必要性・基準!
住まいの中で階段は家族全員が
日々利用される大切な場所です。
階段に求められるものは様々で上階への
上り下り以外にもデザイン性や収納も
兼ね備えた機能性などがあり、
ご家族の要望が反映される必要があるでしょう。
階段の種類は主に2種類
ストリップ階段
階段の蹴上げ部分が空いた状態で見通せる状態で
開放感あふれる印象ですが、下の階から見上げると
角度によっては見えてしまうデザインです。
小さなお子様がいらっしゃるご家庭であれば
隙間が広いと危険なので、形状を工夫して
転落しない対策をする必要があるでしょう。
箱形階段
一般的な木製の階段で下のスペースが
色んな用途に使えて機能的です。
ストリップ階段と比べるとコストを
抑えることができるでしょう。
階段の名称
◦踊り場
踊り場は階段の途中に設けられる
水平のスペースです。
◦踏み面(ふみずら)
踏み面とは階段の足を置く水平の部分で
建築基準法施行令では、1段15㎝以上となっています。
◦蹴上げ(けあげ)
蹴上げとは階段の高さ方向の部分で
建築基準法施行令では、1段23㎝以下となっています。
◦段鼻(だんばな)
段鼻とは踏み面の先端部分です。
家族に合った階段の形状の考え方!
◦高齢者のために踊り場を付ける
ご両親が高齢になられていて身体的に衰えてくると
足の上げ下げが体への負担になります。
小さなお子様も下りる時に勢い余って、
階段で足を滑らせることも考えられるでしょう。
階段で躓いてしまい転げ落ちてしまっても
踊り場で受けとめることができるので、
転落の長さが短くなり体を痛める可能性を低減できます。
それと同時に階段の勾配も緩やかにすることで、
1段ごとの蹴上げ高さも低めに設定すれば
上り下りしやすくなるでしょう。
バリアフリー階段を検討されているのであれば
勾配が6/7以下で、推奨寸法が蹴上げの
2倍に踏面寸法をプラスした長さが
55㎝から65㎝以内で、踏面寸法を
19.5㎝以上にするなどの基準があるので
注文住宅の設計士(建築士)
に相談されて下さい。
◦子供が身近になるリビング階段
リビングに階段を設けることで2階の子供部屋から
下りてきたお子様が外出する場面を確認できるので、
いつの間にかに出かけてしまったなんてことにはならないでしょう。
家族が集まるリビングであれば奥様がキッチンで
目を離されていても、ご家族がお子様の帰宅に
気が付くことで声をかけることができます。
ただしリビングで暖房された空気が
2階に逃げやすくなったり、音もお互いの部屋に
響きやすくなるのでドアなどで遮断すると良いでしょう。
◦緩やかな傾斜の階段は上り下りしやすい
階段の上り下りのしやすさは傾斜角度が
影響していて緩やかであるほど利用しやすくなります。
踏み面もゆとりがあり蹴上げも低く抑えられますが、
その分段数が増えることで階段部分の面積が
増えることになるでしょう。
旦那様と奥様、お子様の身長によっても
上り下りの感じ方は違ってきます。
階段の使いやすさと階段を延長することで
スペースが必要となるので、他の部屋との
面積配分をどうするのか設計士(建築士)と
相談されて下さい。
◦家族が安全な階段を目指す
昼間でも薄暗いと足元が見ずらくなるので、
太陽光を取り込むトップライトを天井部分
に設けたり、大型のFIX窓を階段回りの壁面に
配置されると良いでしょう。
夜間でも足元が確認できるフットライトを
上り下りを開始する付近に取り付けると安心です。
階段の段鼻には、滑り止めの溝彫りを
したりノンスリップ加工を施して滑りずらい工夫も必要でしょう。
高齢者でなくても足を踏み外した際に、
とっさに掴ったり疲れていて体が重たい時に
体重を預けられるので壁面にも手摺を付けます。
建築設計をして今年で22年。
月で5棟 年間で60棟ぐらい。
今まで、1.000棟以上の建築設計を
させていただています。今も継続中!
その内、住宅設計は8割です。
㈲髙陽一級建築士事務所
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