2026.07.09
シックハウス
設計
建築基準法において、シックハウス症候群の原因となる化学物質を含む建築材料の使用や換気設備について規制があります。
【シックハウス症候群とは】
シックハウス症候群は、新築住宅や改修建築物の建材から発生する化学物質により、めまい・吐き気・頭痛・皮膚や粘膜の刺激などの症状が現れる健康被害です。
症状は環境を離れると改善することが多く、住宅の高気密化に伴い問題となりました。
【建築基準法による規制】
シックハウスの原因となる化学物質の室内濃度を下げるため、建築物に使用する建材や換気設備を規制する法律。
対象は、住宅・学校・オフィス・病院等、全ての建築物の居室。
建築基準法は、平成15年(2003)7月1日以降に着工された建築物に適用され、主に以下の点で規制されています。
1 規制対象化学物質
ホルムアルデヒド:内装仕上げ材や家具から発散する場合(F☆☆☆☆ フォースター)に応じて使用面積が制限。
最高級のF☆☆☆☆材は、規制対象外で制限なく使用可能。
クロルピリホス:居室を有する建築物への使用禁止。
石綿(アスベスト):建築材料への使用禁止。
2 建築材料の等級と認証
規制対象建材はJIS認証・JAS認定、または国土交通省の認定を受けることで等級を明示することが必要。
F☆☆☆☆等級の建材は規制対象外で、居室や天井裏に制限なく使用可能。
3 換気設備の義務
居室を有する建物では、ホルムアルデヒド発散建材を使用する場合、面積制限に応じた機械換気設備(24時間換気システムなど)の設置が原則義務付け。
天井裏や下地材も換気可能な構造にするか、発散の少ない建材を使用することが必要。
4 その他の対策
告示対象外の建材やF☆☆☆☆材以外の建材でも、ホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOC)の発散量を確認し、必要に応じて使用制限や表示を行うことを推奨。
学校や病院などの施設では、厚生労働省の指針値に基づき、ホルムアルデヒド・トルエン・キシレンなどの化学物質濃度を測定・管理することが求められています。
建築基準法は、シックハウス症候群の発生を抑えるため、化学物質を含む建材の使用制限・等級認証・換気設備の設置義務などを規定。
住宅や建築物の設計・施工において、これらの規制を遵守することで室内空気環境の安全性を確保することが可能。
【シックハウス対策と暮らし】
法改正後、重い健康被害は大幅に減りましたが、完全ではありません。
また、建築基準法さえ守ればシックハウス対策は十分、というわけではありません。
住宅選びは、トルエン・キシレンなど他の化学物質対策も確認した方が良いでしょう。
家具・防虫剤・化粧品・タバコ・ストーブなども化学物質の発生源になります。
身の回りの日用品や換気など、暮らしにも気を付けた方が良いでしょう。





